CTOフォーカス:5Gとエッジをイノベーションプラットフォームにする方法
VP and Head of Google Global Networking and Head of Technology and Strategy, Google Cloud for Telecommunications
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専門家は2021年を、5Gネットワークの準備から実用化への転換点となる年だと考えています。ただしCSP(Communications Service Providers)とその企業顧客には、5Gの可能性を最大化するために、ネットワーク、システム、インフラを刷新するという課題を抱えています。この課題に取り組むために、まず5Gはこれまでと何が違うのか、そしてCSPが強力なイノベーションプラットフォームとして5Gとエッジを最大限に活用する方法は何なのかを見ていきましょう。
5Gではアプリケーションとモバイルネットワークが分離されない
まず5Gは何が違うのかについて説明しましょう。通信速度の向上と低遅延が期待されるのは当然で、2Gから3G、4Gへの進化を通じて世代ごとに性能の向上を含む機能の段階的な改善が見られました。しかし世代を重ねても、アプリケーションとネットワークは夜中にすれ違う船のようでした。ネットワーク側はアプリケーション側が何をしているかを推測する一方、アプリケーション側はネットワークが何を実行できるかを推測する状態だったわけです。
5Gが過去の世代と違うのは、5G自体の開発と展開で実際のイノベーションが起こっていることです。ネットワークは、アプリケーションがよりプログラム可能な方法でネットワークから必要なものを呼び出して消費できるように、APIを介してアクセスしやすくなる方向に進んでいます。これにより、よりオープンなアーキテクチャーとエコシステムが実現されます。
5Gはよりオープンなアーキテクチャーを活用する
5Gと過去の通信世代との主な違いの一つは、それがこれまでで最もオープンかつ柔軟なアーキテクチャーであるということです。これはサービスベースのアプローチと、ハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントの分離によるものです。現在私たちは5年前には想像もできなかったような、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウド、さらにマルチクラウドでもコアネットワークを稼働させています。
このよりオープンアーキテクチャーの柔軟性により、単一の管理ポイントでクラウドを管理しながら、クラウドをエッジに拡げることができます。これはドメインに縛られて縦割りで管理され、サービスの開発と配信に時間を要した従来のネットワークからの大きな飛躍です。現在のエンタープライズサービスオーケストレーションなどのソリューションはこうした縦割り型の管理を排除し、より柔軟で自動化されたマルチベンダー、マルチクラウド、マルチHCP(Hyperscale Cloud Provider)環境ベースのネットワークを実現します。
通信事業者が企業向けソリューションの重要なプロバイダーとなるためには、接続性以上の機能を提供する必要があります。ネットワーク資産のエクスポージャーやネットワークスライシングを含むエンタープライズサービスオーケストレーションは、アプリケーションのエコシステムに価値を提供し、ネットワークと提供サービスを制御するための基本的な機能です。
5Gとエッジの組み合わせが、産業によるユーザー体験の刷新を支援する
初めてエッジにおいてコンピューティング、ストレージ、ネットワーキングが統合されることで、CSPと企業は、エンドユーザーに完全に刷新されたユーザー体験を提供できるようになります。たとえば自動車会社が顧客へ自動車を販売する方法を強化する手段を考えてみましょう。最近のCES2021イベントで公開されたフィアット・クライスラーオートモービルズのバーチャルショールームでは、 消費者が携帯電話でQRコードをスキャンすることで、新しい革新的な2021年型ジープ・ラングラー4xeを体験し、そのAR(Augmented Reality)モデルを、目の前に、仮想的に自宅の駐車スペースに置いてみることができます。
訪問者はまた車をあらゆる角度からさまざまな色で観察し、かつ車内を信じられないほど詳細に見ることができました。これは真の産業デジタライゼーションであり、デバイス、ネットワーク、エッジ、クラウドアプリケーションの関係がユーザー体験にどのように影響するかを示す好例です。
5Gはプログラム可能なネットワークとして、多くのアプリケーションユースケースを実現する
5Gネットワークのプログラム可能な能力により、アプリケーション開発者は基盤となるネットワークのすべての利点を真に活用できるようになります。これは使いやすさに関わることです。CSP、ISV(Integrated Software Vendors)、エコシステムに適切なネットワークレベルのAPIが公開できるので、ネットワークの動作に基づいてアプリケーションを最適化したり、その逆が可能になるのです。自動化を活用して、最善の遅延特性と性能に基づいてアプリケーションをクラウドの領域からエッジに展開することを想像してみてください。
5G、ネットワークスライシング、エッジコンピューティングを使った新しいサービス
最後に、開発者がゼロタッチのオンボーディングと検証を使ってネットワーク上でアプリケーションを構築および統合するために利用できる適切なツールを用意することも重要です。これにより、ネットワークを設計、構築、展開する方法が、アプリケーションイノベーションの「プラットフォーム」になるわけです。
5Gとエッジはエコシステムにかかっている
一つ確かなのは、エコシステムがきわめて重要になることです。それは産業向けアプリケーション全体のユーザー体験を最適化するために、CSP、パブリッククラウドプロバイダー、アプリケーション開発者、テクノロジープロバイダーが結集したエコシステムでなくてはなりません。たとえばGoogle Cloudは人気のあるISVと提携し、クラウド上の30以上のローンチパートナーから、エッジで200を超えるパートナーアプリケーションを提供しています 。
関連するテクノロジーの一部として、コンピューティング、ストレージ、ネットワーキングに触れました。ここで重要なのは、クラウド、プロバイダーコア、エッジ、またはそれらの中間の場所であれ、これらのリソースを最適な場所に配置し、エンドユーザーの体験を最大化することです。
ISV、クラウドプロバイダー、ネットワーク機器プロバイダー間の協力により、Anthos、AI、ML(Machine Learning)などの機能、マルチベンダー、マルチクラウドおよびマルチHCPサービスオーケストレーション、及びGoogleや通信事業者のネットワークなどのグローバルエッジネットワークを活用することで、新しいバーティカルサービスとアプリケーションの迅速な提供と展開を実現しています。
5Gのオープン性とプログラム能力によって、これまでになかったコラボレーションが実現できるようになりました。2022年以降は、エコシステムが一体となって5Gとエッジを活用し、いまだに想像すらできないイノベーションを構築することになると予測しています。
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