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デジタルトランスフォーメーションでグローバル5Gオペレーターが目指す未来

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エリクソンはSoftBank World 2023に参加し、ソフトバンク株式会社専務執行役員 兼 CTO テクノロジーユニット統括の佃英幸氏と、シンガポールテレコム ネットワークス マネージングディレクターのタイ・ヨー・リャン 氏と、デジタルトランスフォーメーションでグローバル5Gオペレーターが目指す未について講演しました。エリクソンの講演内容についてご紹介します。

SoftBank World 2023

2030年の未来を想像してみてください

エリクソンのビジョンは、2030年には、無限の「つながり」が生活を豊かにし、ビジネスを革新し、持続可能な未来を開拓していく世界が現れるというものです。ここで意味する「つながり」は、ユビキタスで、高性能、耐久性があり、安全であり、同時に電力効率が良いもの、そして生活とは、何十億人もの人々をエリクソンが140年以上会社としてつなげている、そうした人々の生活です(デジタルデバイトを解消するには15から20億人ほどの人をつなげなければなりません)。またビジネスとは、何億ものDXを必要とする工場や企業です。クラウド、AIおよびIoTなどのテクノロジーによりDXの機会を提供することができます。そして持続可能性は、社会全体に広く必要とされています。

エリクソンの戦略

エリクソンの主要なお客様は、通信サービスプロバイダー(CSP)です。私たちは、CSPが卓越したエクスペリエンスをユーザーに提供し、ビジネスパートナーに使いやすく、インストールしやすい製品やソリューションを提供できるようにすることを使命としています。ネットワークパフォーマンスを最重要視しており、効率化とCSPの皆様に新たな収益源を確保するよう絶えず努力しています。

エリクソンの戦略には、主に2つの柱があります。まず、1つ目の柱はモバイルネットワークにおけるリーダーシップです。これは私たちが140年以上にわたり、テクノロジーの改良、コスト削減、持続可能性の向上に投資をしてきました。私たちは市場シェアを拡大し、クラウド、オープン性、データ重視型オペレーション、などの、CSPの破壊的なテクノロジートランジションをサポートすることを目指しています。

もう1つの柱は、エンタープライズビジネスです。エンタープライズビジネスにも2つの側面があります。まずは無線ネットワークを通じてコネクティビティを企業や工場に提供するプライベート5Gです。プライベート5Gは、簡単に採用でき、運用できるソリューションでなければなりません。なぜなら、エンタープライズカスタマーにとっての要件は様々異なっており、そのひとつひとつに対応する必要があるからです。この非常に重要な分野の核となるのが、ワイヤレスソリューションを提供するグローバルリーダーであるクレイドルポイントの買収です。 エンタープライズビジネスの2つ目の側面は、グローバルネットワークプラットフォームというものです。5Gスタンドアローンネットワーク内にある能力を開示してエンタープライズが使用できるようにすることです。事業のDX化をすすめたり、追加の機会を創出したり、単に運用の効率化に利用することも可能です。この分野の核となるのがコミュニケーションプラットフォームのグローバルリーダーであるVonageの買収です。きわめて大きなデベロッパーコミュニティに標準のAPIを公開します。

5Gリーダーシップ

5Gの技術は過去のどの世代よりも急速に拡大しており、全世界で15億人のユーザーがいます。2028年までには46億人に達すると予想しています。世界の人口の35%がすでに5Gにアクセスでき、韓国などは5Gデバイスが生成するトラフィックがすでに全体の80%近くとなっています。この分野で比類のないリーダーであるエリクソンは、世界の260の5Gネットワークのうち155のネットワークに、また商用化済みスタンドアローンネットワーク41のうち26ネットワークで装置を提供しており、5Gの技術を提供している国は66か国に上ります。ビジネス、技術、性能といったさまざまな面の要件に対応しています。独立した組織の評価も受けており、最近ではガートナーのマジック・クアドラントのリーダーに選出されています。またエリクソンの装置等をご使用いただいているお客様のほぼ80%が性能面で評価されています。こうした5Gの実績を誇りに思います。

ネットワークスライシングとネットワークAPIで収益化とDXを加速

5G構築に多大な投資をしてきたCSPにとって収益化とイノベーションの加速が重要となっています。高性能の5Gスタンドアローンネットワークに支えられた、ネットワークスライシングやネットワークAPIの活用がイノベーションの鍵となっています。これをうまく活用することで、新しいサービスやアプリケーションが可能になり、ユーザーエクスペリエンスが向上します。

2022年にも多くの消費者向けサービスの実証実験や発表がありましたが、今年はネットワークスライシングのエンタープライズ向けのユースケースも出てきています。ビデオ会議などの商用サービスの発表もありました。エリクソンも今年のバルセロナでスペインのオペレーター3社との発表もしました。CAMARAのAPI標準化にも協力し、ビデオ会議やゲーミングなどで高性能のユーザー体験を提供しています。URSPとスライシングの組み合わせにより、消費者向けとより高度なコネクティビティ要件をもつエンタープライズとの差別化を可能にするなど、差別化、ひいては収益化が可能になります。本当の破壊的な動きが生まれるのは、5Gスタンドアローンネットワークが確立して、その上にネットワークスライシングやネットワークAPIが利用可能になった時でしょう。

グローバルネットワークプラットフォームの重要性

CSPが多額の投資をして5Gスタンドアローンネットワークを構築しても、多くの開発者や企業はその機能を活用していく予定がありません。すばらしい機能と潜在的なユーザーとの間に大きなギャップがあります。エリクソンは、グローバルネットワークプラットフォーム の提供がその答えだと思っています。グローバルネットワークプラットフォームはネットワークにとって、端末から見たアップストアです。これは、ネットワーク機能を提供するための標準化されたAPIをデベロッパーコミュニティに提供するものです。これにより、新しいネットワーク機能が開示され、さまざまなアプリケーションやサービスが開発されることが期待されています。

例えば、音声、SMS、動画といった標準の機能だけではなく、5Gスタンドアローンネットワーク内のより高度な機能を開示することができます。グローバルネットワークプラットフォーム の核となるのが、140万人の開発者がプラット―フォーム上でコーディングを行っているVonageの買収です。

先月、ドイツテレコムはエリクソンと提携し、Magenta Business APIを導入したことを発表しました。これはVonageが実現したポータルで、ビジネスパートナーや企業、デベロッパーに対して、コミュニケーションAPIだけでなく、ネットワークAPIも提供します。先に商用化されたAPIは、QoS、位置情報やローミングの場合のデバイスのステータス情報で、新しいイノベーションへの一歩となりました。

講演は11月10日までオンデマンドで視聴可能です。エリクソン講演は10月5日、18:00~18:40に行われました。

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