エリクソンとMasOrange、欧州初のオープンでプログラム可能なネットワークへの統合で提携

エリクソンは本契約に基づき、オレンジ・スペインとMASMOVILの既存のネットワークを統合します。この契約にはオープン化の進むアーキテクチャー向けに設計された高性能で持続可能なネットワークソリューションを通じて、統合されたMasOrangeネットワークへのサポートが含まれます。この取り組みにより、ネットワーク運用とサービス提供の柔軟性、拡張性、イノベーションが向上します。

本プロジェクトは2024年10月から、スペインの郊外でエリクソン製5G SA（スタンドアローン）の展開と並行して実施されています。

本プロジェクトが完了した暁には、MasOrangeはヨーロッパで最高クラスの広範囲・大容量かつ新しい5G SAモバイルネットワークを備えることになり、スペインの加入者に強化された5Gサービスを提供できるようになります。

MasOrange CEOのマインラート・シュペンガー（Meinrad Spenger）氏は次のように述べています。「エリクソンとの協力は、MasOrangeだけでなく、欧州の通信業界全体、そしてスペイン市場にとっても決定的な節目となります。われわれはオープン RANの開発をリードし、技術の進歩と持続可能な成長を推進する、オープンでプログラム可能なモバイルインフラの基盤を築きます」

エリクソンの上席副社長兼欧州及びラテンアメリカ市場責任者、ジェニー・リンドクヴィスト（Jenny Lindqvist）は次のように述べています。「今回の契約は、高性能で差別化されたネットワークが企業と社会のデジタル化のカギとなる未来を見据えたものです。エリクソンの業界に対するビジョンは、ネットワークAPIを通じて公開され、開発者のエコシステムによって活用される機能を備えた、オープンでプログラム可能なネットワークに基づいており、急速なイノベーションと成長を促進します。MasOrangeから信頼を得て、5Gイノベーションサイクルの開発のために欧州でこの戦略の実行を開始することを非常に誇りに思います」

最新の持続可能なテクノロジー

MasOrangeはこのパートナーシップを通じて容量を増やし、費用対効果とエネルギー効率に優れたエリクソン無線システム製品とコアソリューションを使い、ネットワークの機能と競争力を強化します。最新のMassive MIMOアンテナ統合無線機とRANコンピュートソリューションはOpen RANに対応し、性能を大幅に向上させ、コストを削減します。

今回のアップグレードにより、MasOrangeは差別化された革新的な5Gサービスを提供し、より柔軟でダイナミックなモバイルファースト環境を確保できます。

この契約には、5G Massive MIMO TDD（時分割複信）技術の広範な展開が含まれます。これにより多くのアンテナ素子を使って同時にデータを送受信し、MasOrangeの 5Gネットワーク容量とユーザー体験を向上させます。この技術は、複数の空間チャネルを介してより多くのデータ伝送を可能にし、5Gの機能を大幅に強化します。

このプロジェクトには、ネットワークの最適化と高密度化、すなわちネットワークノードとサイトを追加してネットワークの性能、カバレッジ、容量を向上させるプロセスも含まれます。これにより、MasOrangeは都市部や郊外、スタジアムなどの大規模会場で高まる5Gサービスへの需要に対応できるようになります。

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