[Tech Unveiled] クラウドRANの四つの主な構成要素

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5Gは、通信ネットワークの設計、規模調整、展開において新たなレベルの柔軟性を必要としています。クラウド技術は、RAN領域において既存の実績ある技術を補完する興味深い可能性を提供します。クラウドRANとは、専用のハードウェアプラットフォームの代わりに汎用コンピュートプラットフォーム上でRAN機能を実現することを意味します。*本ブログは2020年8月27日投稿の英語版の抄訳です。

クラウドRANのご紹介

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5Gは、通信ネットワークの設計、規模調整、展開において新たなレベルの柔軟性を必要とします。クラウド技術は、RAN(Radio Access Network)の展開に斬新な代替手段を提供することで、実績のある既存の専用ソリューションを補完します。オープンRANとは、オープンなRANアーキテクチャーを示す業界用語です。オープンで相互運用可能なインタフェースを備え、ハードウェアとソフトウェアが分離され、RAN領域でビッグデータやAI主導のイノベーションを実現します。これを大規模に実現するにはクラウド技術とWEBスケールのパラダイムの活用が求められ、クラウドRANが必要となります。

クラウドRANとは、専用のハードウェアプラットフォームの代わりに汎用コンピュートプラットフォーム上でRAN機能を実現し、クラウドネイティブの原則でRANアプリケーションの仮想化を管理することを意味します。RANのクラウド化は、特定の5G RANネットワーク機能をCOTS(Commercial Off-The-Shelf)のハードウェアプラットフォームを介してコンテナで実行することから始まります。まず中央ユニット内のコントロールプレーンとユーザープレーンから始め、遅延の影響を受けやすいDU(Distributed Unit)内の無線処理機能へと進みます。この歩みの中で、クラウドRANはリーディングプラクティスを採用してオープン性の基盤となり、5Gにおけるイノベーションを実現します。

このブログでは以下の点を探求します。

  • クラウドRANの四つの構成要素
  • クラウドRANにおける主な留意事項
  • エリクソンがクラウドRANにもたらす価値

クラウドRANの四つの構成要素Cloud RAN

エリクソンはクラウドRANを、成功するクラウドRAN実装の基盤を創出する四つの構成要素に分割しました。

  • アクセラレーターを含むCOTSハードウェア – 適切なハードウェアプラットフォームと環境を選定します。
  • クラウドネイティブアーキテクチャー – Kubernetes等のクラウドネイティブ技術を使ってDevOpsを適用し、ベアメタルサーバー上でRAN機能をコンテナ内のマイクロサービスとして実現します。
  • 管理、オーケストレーションおよび自動化 - クラウドRAN、トランスポート、5Gコアおよび基盤となるクラウドインフラ全体にわたり、エンドツーエンドでサービスのライフサイクル管理を実現します。
  • プログラム可能なRAN – 新機能および付加価値を追加するために非RAN機能を仮想化システムに実装します。

アクセラレーターを含むCOTSハードウェア

適切なハードウェアプラットフォームおよび仮想化環境を選定することが最初の重要なステップとなります。プロセッサー、NIC(Network Interface Card)およびハードウェアアクセラレーターを備えたCOTSサーバーハードウェアがその基礎となります。具体的なサーバー構成はワークロードの要件に従います。特にDU(Distributed Unit)の場合、遅延に関わる処理要求や要件はより厳しいものとなります。このような要件を満たすために、レイヤー1のパイプライン機能を管理するアクセラレーターの使用が必要となりますが、この点は特にMassive MIMOの無線要件を満たすために非常に重要です。

今後のブログでは、効率的なクラウドRANのハードウェアアーキテクチャーの最良の実現方法も含めて、様々な種類の処理アーキテクチャーについて詳しく検討します。

クラウドネイティブアーキテクチャー

クラウドRANでRANのソフトウェアとハードウェアを分離すると、ソフトウェアとハードウェアで個々のイノベーションの可能性が生まれます。ただし、既存の5G RANソフトウェアをCOTSプラットフォームに移すだけでは十分ではありません。クラウドRANの価値を真に実現するには、クラウドネイティブアーキテクチャーを採用する必要があります。

クラウドネイティブアーキテクチャーにより、Kubernetesなどの技術の助けを得て、RAN機能をベアメタルサーバー上でコンテナ内のマイクロサービスとして実現することが容易になります。このようなソフトウェアのモジュール化と細分化は以下を実現します。

  • DevOps原則に従った独立ライフサイクル管理とCI/CD(Continuous Integration and Continuous Delivery:継続的なインテグレーションとデリバリー)
  • コンポーネントRANマイクロサービスの規模調整
  • プラットフォームの抽象化によるアプリケーションレベルの信頼性
  • ネットワークの自動化による運用および保守の簡素化

管理、オーケストレーションおよび自動化

通信産業による5Gネットワーク導入に伴い、管理、オーケストレーションおよび自動化は5Gネットワークの基盤となりました。クラウドRAN、エッジコンピュート、コンテナベースのアーキテクチャーおよびネットワークスライシングの導入に伴って、管理およびオーケストレーションシステムは成功するために必須となっています。今やこれらのシステムは、クラウドRAN、トランスポート、5Gコアおよび基礎となるクラウドインフラ全体にわたり、エンドツーエンドでPNF(physical network functions)、VNF(virtual network functions)、CNF(cloud native network functions)およびサービスのライフサイクルを管理する必要があります。

このような条件下でのクラウドRANの管理は、RAN内の混合ネットワーク機能の管理にとどまらず、クラウドネイティブの原則、プログラム可能なネットワーク、モデル中心の管理およびオーケストレーションシステムの導入にも関わります。これによって5Gネットワークで必要になる重要な価値である自動化、柔軟性、商品化時間の短縮、複雑なネットワークの管理、カスタマーエクスペリエンスの向上をもたらすことができます。

次回のブログでは、すべての産業に5Gサービスを導入するためにどのように自動化、管理およびオーケストレーションを実現すべきかを詳しく説明します。

プログラム可能なRAN

プログラム可能なRANとは、基本的にはマルチドメイン情報にアクセスするアプリケーションを介してRANの動作や性能を調整する能力のことです。これはまたRAN環境をより広いエコシステムに開放し、開発者がRAN領域のイノベーションとは全く独立してアプリケーションを構築できるようにします。これにより新たなイノベーションの価値が解き放たれ、CSPの役割が強化され、収益化の機会が創出されます。

プログラム可能なRANは、3GPPの枠組み、O-RANの補完的な仕様のどちらでも実行できます。O-RANアーキテクチャーには、プログラム可能なRANを支援する以下の二つのRAN Intelligent Controllerが含まれます。

  • Non-RT RICNon-Real Time RAN Intelligent Controller – 1秒以上の制御ループで動作
  • Near-RT RICNear Real Time RAN Intelligent Controller – 数百ミリ秒の制御ループで動作

エリクソンはNon-RT RICが最も大きなメリットを提供していると考えています。アーキテクチャーの上位に配されたNon-RT RICは、より大きなRANデータのプールおよび天気、交通、初期対応者イベント等の外部データソースにアクセスし、無線リソースの割り当てに関するポリシーガイダンスをRANに提供します。1秒の制御ループは、可能性のあるほとんどすべてのユースケースに対応するために十分短いものです。

豊富な機能を備えたエリクソンのRAN製品とサービスですでに提供されているRAN機能と大幅に重複するNear-RT RICとは異なり、Non-RT RICには上位レイヤーのマルチドメインのナレッジを運ぶことができるというメリットがあることから、エリクソンは目下R&Dの取り組みをNon-RT RICに集中させています。

クラウドRANにおける主な留意事項

クラウドRANの道のり

クラウドRANへの進化は複数年にわたるものとなります。コアの仮想化から学んだ重要な事実は、事前に検証されたソリューションが最善かつ最も効率的であり、また顧客固有のクラウド環境には追加の作業、コスト、TTMの負担がつきものであるということです。エリクソンのクラウドRANへのアプローチは、クラウドに依存せずに最大の価値を引き出すことに立脚しています。CSPはバランスのとれた分離への取り組みを考慮する必要があります。技術の成熟度の観点で見れば、クラウドRANは、3GPPアーキテクチャーと歩調を合わせた、通信業界の明確な慣行とO-RANのイノベーションから大きな恩恵を受けることになるでしょう。エリクソンは、業界全体の利益のために世界規模のイノベーションを実現すべく、これらの複数のアライアンスの活動に積極的に貢献しています。エリクソンはその経験と通信分野の専門知識から、クラウドRANに向けた五つのステージを考えています。

  1. 適切なクラウドインフラを決定するための重要なユースケースおよび展開シナリオの評価 通常これにはインフラストラクチャーハードウェア、クラウドプラットフォームおよびホストされるRANアプリケーション、ならびに現在設置済みのベースとの相互運用性と互換性が含まれます。
  2. CUCentral Unit)の仮想化(特にCU-UP間)低リスクの出発点として、vCU-UPとvUPF(virtual User Plane Function)の柔軟な分散型エッジ配置の可能性を開きます。
  3. CU-CP間とCU-UP間で完全なクラウドネイティブを実現 集中化したCPとUPにそれぞれ独立した規模調整機能を提供し、展開に位置上の柔軟性をもたらします。
  4. DU機能のクラウドネイティブ化の実現  サーバーおよびアクセラレーターの選定、クラウドインフラとOAM、容量のディメンジョニング、電力効率計画およびセキュリティ計画が課題となります。
  5. クラウドネイティブSMOService Management and Orchestration)の平行導入 ネットワークにプログラム可能なRANを導入し、このイノベーションのための基盤をフルに活用します。

分離システムの構築

分離したシステムが実際にまとまりのあるエンティティとして動作するよう構築することは複雑な作業です。ハードウェアとソフトウェアの分離とは、RANソリューションはもはや統一されたノードコンセプトを持たず、代わりにライフサイクルとリリース頻度が個々に異なるソフトウェア機能、NFVI、ハードウェアバージョンで構成されることを意味します。さらに無線アクセスネットワークは、一般的なITアプリケーションと、またはコアネットワークのワークロードと比べてさえも、特有の処理ニーズと要件を持っています。

このようなシステムの構築と統合には、検証済みのソリューションおよびネットワークを確実に進化させる能力と技能を提供できる通信の専門知識、能力、経験が求められます。クラウドRANは複数の無線アクセス技術から構成されたライブネットワークに導入され、ユーザーエクスペリエンスの品質に影響を与えない物理機能として動作することになります。この実現には、クラウドRANにとどまらず既存の通信スタック全体の十分な知識が求められます。

ITにフォーカスしたアプローチによるこのようなシステムの大規模な実現は実証されておらず、また現在のビジネスモデルはRANコンポーネントのサプライヤーとの緊密なサポート契約に対応していません。これは、エリクソンがこの分野で長期的な業界の成熟に貢献できるということを示しています。

御社のクラウドRAN導入のパートナーにエリクソンを選ぶ理由

エリクソンは、設計からソリューションの開発、実装および運用に至るまで、クラウドRAN導入全体にわたって御社のパートナーとなれます。

  • グローバルなRAN専門知識:エリクソンは、世界中で先進的かつ堅牢なネットワークを納入してきた実績から学んだ重要なRAN専門知識および経験を提供します。
  • クラウドRANの業界慣行:エリクソンは最も重要なオープンフォーラムに大きく貢献しており、クラウドRANの業界慣行を確立する取り組みを積極的に支援しています。
  • クラウドRANの処理:エリクソンは5G RANの厳しい処理要件を深く理解し、RAN領域のアプリケーションにクラウド技術を積極的に導入します。
  • クラウドRANの互換性:エリクソンは、ネットワークごとに大きく異なるニーズに応える優れた無線ポートフォリオを提供し、またクラウドRANが設置済みの既存設備とシームレスに相互接続する機能をお届けします。その一例には、独創的なEricsson Spectrum Sharingソリューションがあります。
  • 事前検証済みのソリューション:エリクソンは、クラウドインフラ、RANソフトウェアから、COTSハードウェアとアクセラレーターおよび無線ゲートウェイに至るまで事前検証済みのクラウドRANソリューションを提供し、最適なトランスポート性能を実現します。

エリクソンは5Gで指導的地位にあり、複数の通信世代にわたって堅牢かつ信頼できる無線アクセスネットワークを世界中で構築し運営してきた実績から豊富な知識を有しています。エリクソンの専門知識をお客様と共有し、クラウドRANで全く新しい可能性の世界を明らかにするお手伝いができれば幸いです。

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