本資料は2021年7月8日に発表された報道資料の抄訳です。
- エリクソンとマサチューセッツ工科大学(MIT)、次世代の5G及び6Gネットワークに電力を供給する最先端のハードウェア設計に関する二つの主要な研究プロジェクトで協力
- ニューロモルフィックコンピューティングを実現するリチオニクスベースのデバイス研究では、飛躍的にエネルギー効率を改善するAIアルゴリズムに期待
- ハードウェアの進歩により、受信した無線信号から直接集めたエネルギーを使ってモバイルネットワークに接続できる「ゼロエネルギー」デバイスの可能性
5Gと将来の6Gという電子機器の新時代に入ろうとしている今、MITとエリクソン(NASDAQ:ERIC)は、次世代のモバイルネットワークがもたらす真に革新的なユースケースを実現するために必要な新しいネットワークインフラの構築に貢献する二つの研究プロジェクトで協力しています。
新世代のモバイルネットワークは、エンドユーザーに超高速性、低遅延性、優れた信頼性をもたらします。一方で大規模で機能豊富なネットワークは、ネットワーク事業者にとっては管理が複雑な構造を持ちます。エリクソンは、安全で高度に自動化されたデータ駆動型のネットワーク運用をAI(Artificial Intelligence)によって実現するコグニティブネットワークの研究に取り組んでいます。エリクソンリサーチとMIT材料研究所は、コグニティブネットワークの演算能力、速度、エネルギー効率を改善するために協力し、エネルギー効率を飛躍的に高めるAI処理を提供するニューロモーフィックコンピューティングを実現するリチオニックチップの新設計を研究しています。この研究により、現在よりも運用の複雑性とエネルギー消費を低減した真のコグニティブネットワークが実現される可能性があります。
リチオニクスの研究に加えて、エリクソンとMIT の電子工学研究所(Research Laboratory of Electronics [RLE])は、私たちの周りの何兆ものセンサーやその他の「ゼロエネルギー」デバイスを接続するモバイルネットワークの研究でも協力しています。無線信号を介した直接的な電力供給の可能性を含め、優れた費用対効果でこれらのデバイスへ電力を供給することは、重要な技術的課題です。エリクソンとMIT RLEの研究によって、デバイスが無線信号その他のソースからエネルギーを集める方法や、これらのデバイスを接続し制御するモバイルネットワークの設計を含め、わずかな電力を活用して簡単なタスクを実行できるようにシステムを設計する方法がわかるかも知れません。
「エネルギー効率の高い接続デバイスが大きく発展する今、エリクソンと協力して重要な技術的課題に取り組むことにわくわくしています」こう語るのはMIT工学部長のアナンサ・チャンドラカサン(Anantha P.Chandrakasan)氏です。「私たちの知識とモバイルテクノロジーに関するエリクソンの知見を組み合わせることで、エキサイティングな最先端のAIアプリケーションをエッジで実現し、次世代のモバイルネットワークを大きく飛躍させるハードウェアを開発すること目指しています」
「5Gは完全に実現されたIoTと真に接続された世界に私たちを導きます」こう語るのはエリクソンリサーチを統括するマグナス・フロダイ(Magnus Frodigh)です。「大量の超小型IoTデバイスとAI駆動型のコグニティブネットワークの二つが、次なる大躍進を牽引することでしょう。MITの優秀なチームと協力し、それを実現するハードウェアを開発したいと考えています」
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