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エリクソンとMediaTek、キャリアアグリゲーションを使ってミリ波のアップリンク速度の新記録を樹立

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本資料は2021年7月21日に発表された報道資料の抄訳です。

 

ユーザー体験の向上を目指し5Gの潜在能力の開拓を続けるエリクソンとMediaTekは、新しいマイルストーンを達成しました。ミリ波でのキャリアアグリゲーションの成功により、毎秒500メガビット近くのアップリンクスループットを実現しました。これは現在のアップロード速度の2倍にあたり、現時点では最速です。

Working remotely via a connected device

エリクソンとMediaTekがミリ波(mmWave)で4CC(four-Component Carrier)アップリンク集約を実行した結果、ピークスループットレートはNR(New Radio)で425 Mbps、LTEで70Mbpsの495 Mbpsに達しました。6月に実行されたデモでは、MediaTek M805Gチップセットを搭載したデバイスに商用前のソフトウェアを実装しました。ラボ試験では、エリクソンのRAN Computeベースバンド6648とAIR5331ミリ波無線機を使いました。

アップリンクのキャリアアグリゲーションにフォーカスした今回の試験は、この種の初めての取り組みです。デモでは、このソリューションがユーザー発のストリーミング(AR/VR)やコンテンツ作成などのアップリンクアプリケーション向けにより高いデータレートと容量を通信事業者が提供する際に有効であることが示されました。高速のアップリンクは、たとえばユーザーや加入者が電話を使ってビデオ会議に参加する際に、弱い信号を気にする必要がなくなることを意味します。

ネットサーフィンからストリーミングまで、インターネットの利用において長年にわたって重要視されてきたのはダウンリンクとダウンロード速度でした。Covid-19のパンデミックにより、世界中の多くの人々が自宅で仕事や勉強をするようになったことで、アップリンクとアップロード速度性能の重要性が脚光を浴びています。

アップロード速度は、データがコンピューターや携帯デバイスからインターネットに送信される速度を決めます。これには、写真や動画などのファイルをソーシャルメディアや共同作業サイトにアップロードすることも含まれます。アップロード速度は、ビデオ会議の画質と音質にとっても重要です。強力なアップリンク性能があれば、SkypeやMicrosoft Teamsなどのアプリを使っていても、画面のフリーズや音声の乱れがほとんどまったく生じません。同様に、より高速なアップリンクにより、VoIP(Voice over Internet Protocol)通話とオンラインゲームの体験が向上します。

エリクソンの5G RAN製品部門の責任者、ハンネス・エクストロム(Hannes Ekström)は次のように述べています。「私たちは以前の成功に基づいて開発を続け、自身が持っていたアップロード速度記録を破りました。500 Mbpsに近いピークレートを達成したこのMediaTekとの最新のマイルストーンは、ミリ波とキャリアアグリゲーションを使ってアップリンクで前例のないデータ速度を実現する方法を示すものとなりました。お客様はより高いアップリンクデータ速度で5Gサービスを強化し、ユーザー体験を大幅に向上させることができます」

MediaTekのワイヤレス通信システムおよびパートナーシップ部門のジェネラルマネージャーのJS・パン(JS Pan)氏は次のように述べています。「エリクソンと協力した世界初となる今回の最先端のミリ波アップリンクテクノロジーのデモは、MediaTekが再び5Gのマイルストーンを達成し、その限界を押し上げたことを示しました。5Gのミリ波接続は、ネットワークのカバレッジと容量を増やし、性能を高め、より多様なユースケースを導入する上で有用です」

この最新の技術的マイルストーンは、エリクソンが現在の一般的なシングルユーザーのアップリンク速度の15〜20倍に相当する315 Mbpsのアップリンクデータレートを実現した、2021年4月のSU-MIMO(Single User Multiple Input Multiple Output)のデモに続くものです。

技術の詳細 

エリクソンとMediaTekは、非スタンドアローンアーキテクチャー(ダウンリンクで8x100MHz、アップリンクで4x100 MHzを集約)を使い、アップリンクでそれぞれ100MHzの四つのコンポーネントキャリアを統合しました。ラボ環境で実行された統合により、スループットは市場の現在のアップリンク速度の2倍にあたる495 Mbps(5Gで425 Mbps、4Gで70 Mbps)となりました。

試験は、NRの39 GHz帯(400 MHz)を、LTE の1900 MHz帯(20 MHz)の単一キャリアと組み合わせて行われました。次にLTEリンクとNRリンクを使って帯域幅全体が集約され、500Mbpsに近い合計スループットが実現されました。

お問い合わせ先

エリクソン・ジャパン株式会社
マーケティング&コミュニケーション本部
Email: info.k@ericsson.com