本資料は2023年10月31日に発表された報道資料の抄訳です。
- 新しいRAN及びコア機能により5G SA(スタンドアローン)の能力を強化、通信サービス・プロバイダーに新たなビジネスチャンスを創出
- Massive MIMO、Advanced RAN Slicing、Time-Critical Communication、5Gコアを含む新しいソフトウェア機能で構成されたツールキット
- 厳しいスループット・信頼性・遅延要件を満たす体験ベースの接続用に設計されたツールキット
エリクソン(NASDAQ: ERIC)は、5G SA(スタンドアローン)のネットワーク機能を強化し、接続性を差別化することによるプレミアムサービスを実現する、新しいソフトウェアツールキットを発表しました。今回のポートフォリオの強化は、新しいユースケースの増加と5Gの体験品質に対するモバイルユーザーの期待に伴い、ネットワークの容量と性能に対する要求が高まっていることを受けて行われたものです。
ツールキットは、通信サービス・プロバイダー(CSP)が高スループット、高信頼性、低遅延性といった要件を伴うユースケースを、合意された性能レベルで提供できるように設計されています。ユースケースの例には、ラグのないモバイルクラウドゲーム、ビデオ会議、ライブ放送、マシン/車両の遠隔操作、公共安全サービス、将来のXRアプリケーションなどがあります。
5Gの高速性、一貫した低遅延性、広い帯域幅は、このような体験重視のユースケースを実現する上で重要な要素です。しかし高度かつ多様なユースケースの増加により、差別化された性能レベルを実現するネットワークに求められる要件は高まっています。より要求の厳しいアプリケーションが出現するにつれて、画一的な無線接続の代替となる手段を検討する必要があります。
エリクソンの5G RAN製品部門総責任者、シベル・トンバズ(Sibel Tombaz)は次のように述べています。「エリクソンは世界の5Gネットワークのリーダーとして最前線に立ち、世界の隅々まで接続性を拡大しています。私たちは接続性を再定義し、『ベストエフォート型』のモバイルブロードバンドからSLA(Service-Level Agreements)によるプレミアム体験へのシームレスな移行を促進しています。エリクソンの新しい革新的なソフトウェアツールキットは、お客様が接続の差別化を通じて高度な5Gアプリケーションの可能性を追求することを可能にします。これはオンデマンドサービスの卓越性を保証するのみならず、『プラットフォームとしてのネットワーク』というエリクソンのビジョンを目指す私たちを牽引する製品です」
エリクソン・コンシューマーラボの最新レポートによると、スマートフォンユーザーの20%が差別化された5G接続を求めています。こうしたプレミアム接続を重視する個人は、高いネットワーク性能を保証する5Gプランに最大11%の追加料金を支払ってもかまわないと考えています。
エリクソンの革新的なソフトウェアツールキットは、Massive MIMO、Advanced RAN Slicing、Time-Critical Communication、5Gコアの拡張機能を提供します。ツールキットは三本柱からなるアプローチをサポートし、性能をロイヤルティ、価値、成長に転じるネットワークプラットフォームを提供します。これにより、モバイルブロードバンドサービスに優れた性能を確保し、新しく高度な消費者と企業向けユースケースに差別化された通信体験を提供します。またこれら二つのビルディングブロックを使い、ネットワークAPIを介してオンデマンドでプログラム可能なネットワーク性能を実現します。
ソフトウェアツールキットは以下の主要な機能を提供します。
- チャネルを意識したMU-MIMO(Multi-User Multiple-Input Multiple-Output)ペアリングとユーザー速度ベースの最適なビームフォーミング選択のために強化されたMassive MIMOソフトウェアアルゴリズム。これによりミッドバンド展開の容量が増加し、高負荷時のユーザースループットが最大10%向上することで、高い信頼性と低遅延性を必要とする新しいサービスをより円滑に導入できます。
- Automated Radio Resource PartitioningとRate and Delay Control Schedulingのインテントベースの自動化を伴うRANスライシングの進歩により、1ミリ秒(ms)ベースで目標とするデリバリーに対応できます。リアルタイムの自動化によって効率的なSLA履行が可能になります。
- Uplink Configured GrantとL4S(Low Latency、Low Loss、Scalable throughput)により、Time-Critical Communicationの一貫した低遅延機能が向上し、ネットワーク輻輳時や劣悪な無線条件下でも優れた体験品質を実現します。高負荷シナリオでの待機時間が最大90ミリ秒改善されます。
- 5GコアにおけるデータブーストのアップセルとL4Sのサポートにより、ユーザーはデバイスへ通知することで既存のサブスクリプションに加えてブーストを購入できます。また特定の加入パッケージのL4Sを有効化して収益化する新機能もあります。
ドイツテレコムのネットワークサービス差別化・コンバージェンス担当副社長、チャンスン・チョイ(Changsoon Choi)氏は次のように述べています。「ドイツテレコムのイノベーションは、新しい差別化されたサービスの開発にフォーカスしています。エリクソン及びパートナーの協力の元、一貫した低遅延性がもたらす体験品質のメリットを実証し、この分野のエコシステムを積極的に推進してきました。お客様に恩恵をもたらすための次のステップを準備している私たちは、エリクソンRANソフトウェア製品の5GスライシングとL4Sの発表を歓迎します」
IDCのIoTおよび通信ネットワークインフラ担当リサーチマネージャー、パトリック・フィルキンス(Patrick Filkins)氏は次のように述べています。「エリクソンは、CSPが5G接続の差別化を伴う新しいプレミアムサービスを効率よく計画し推進していくための、必要なツールの提供に注力しています。RANとコアのソフトウェア機能の最新バッチは、CSPがサービスレベルを保証しつつ、5Gの事業機会を確かなものとする上で待望の手段となることでしょう」
エリクソンについて
エリクソンの高性能なネットワークは、毎日何十億人もの人々にコネクティビティを提供しています。エリクソンは150年近くにわたり通信テクノロジー開発のパイオニアであり続け、通信事業者や企業にモバイル通信とコネクティビティのソリューションを提案しています。お客様やパートナーとともに、エリクソンは未来のデジタルな世界を実現します。
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