エリクソンとボーダフォンは英国でコンパクトなアクティブパッシブアンテナの展開を開始し、アンテナ設置面積を増やすことなく、より大きな5G容量とカバレッジ、より優れた性能を実現しました。
エリクソンのインターリーブ型AIR 3218は、アンテナ一体型無線機とマルチバンドパッシブアンテナ技術を単一のエンクロージャーに統合しているので、アンテナを設置することなく高性能5Gに容量を追加できます。
5G展開の加速、データトラフィックの増加、加入者の増加に伴い、モバイルネットワークは新しいレベルのサイトの柔軟性、周波数効率、省エネ技術を必要としています。ボーダフォンは単一のアンテナフットプリントとMassive MIMO(Massive Multi-Input Multi-Output)テクノロジーを使い、より広いミッドバンドの帯域幅を活用して5G容量を増やし、強化されたモバイルブロードバンド体験を提供します。テクノロジーを単一のユニット上で組み合わせることで、ネットワークの効率が向上し、展開の複雑性が軽減されます。
無線とアンテナを単一のユニット上で組み合わせることでモジュールの最適なフォームファクターを実現しました。屋上、塔、外壁、ポールへの取り付けが容易なので、従来は建築関連の法規や都市計画法の規制下にあった地域でサイトのアップグレードと取得が簡素化され、5Gの展開が加速されます。AIR 3218は2023年中にボーダフォン UKのネットワークの50のサイトに展開される予定で、これによってサイトの取得と構築に要する時間が30%削減されると予測されています。
Vodafone UKの無線性能に責任を負うカー・アンダーソン(Ker Anderson)氏は、次のように述べています。「5Gは英国のデジタル化の未来を担っていますが、英国全域に将来を見据えたネットワークを大規模に展開する難しさを過小評価してはなりません。私たちはエリクソンとのパートナーシップを通じてこの変革を加速する新しい方法を常に模索しています。今回の発表は、この協力関係がもたらしたイノベーションの新たな一例となりました」
エリクソンUK ・アイルランドでネットワークおよびマネージドサービスを担当兼CTO、エバンジェリア・シファ(Evangelia Tzifa)は次のように述べています。「これはボーダフォンと英国における5G Massive MIMO展開にとってのゲームチェンジャーです。私たちは協力し、サイトで目に見えるアンテナ設置面積を増やすことなく、5G容量を増やしています。より少ないリソースでより多くのことができることで、次世代の接続のメリットをより多くの英国の人々に提供し、環境への影響を減らし、エネルギー曲線の上昇を抑制する試みを続けています」
編集者向け注記:
- インターリーブ型AIR 3218 は最新のエリクソンシリコンテクノロジーを搭載しており、とりわけ高い性能とエネルギー効率などのメリットを実現します。インターリーブ型AIR 3218を5Gの容量増加に活用すれば、より少ないリソースでより多くの機能が提供され、4Gとの比較で持続可能性と使用エネルギーのワットあたりの伝送ギガバイト数(Gbyte/Watt)が向上します。
- インターリーブ型AIRはまた、サイトの総アンテナフットプリントを削減し、アンテナ補強の必要性を減らすことで、サイトの賃借費用を削減します。
- インターリーブ型AIR 3218は、パッシブアンテナの背後に任意のアクティブアンテナを配置できるビームスルー技術により、サイズ、重量、風荷重の点で全体的なフットプリントを削減します。ビームスルーを実現するための重要な技術は、背後のMassive MIMO無線機を透過する一方でパッシブアンテナのリフレクターとして機能するよう調整された、周波数選択型サーフェスです。
- 環境への影響を減らすには、エネルギー効率の高いハードウェアで増大するデータトラフィックを管理し、省エネ機能を使ってモバイルネットワークで使われるエネルギー量の増加傾向を抑制する必要があります。
- サイト取得と構築に要する時間の30%削減は、すでに展開を完了した最初の五つのサイトの結果に基づいて計算した結果です。