新次元のエンタテインメント体験へ
エリクソンは、制限なくインターネットにつながることができる環境を構築することで、どこにいてもバーチャル世界の中心に深く没入する体験を実現します。バーチャルとリアルが混じり合う〈エクステンディッドリアリティ〉の浸透に伴って、リモートで体験するエンタテインメントの世界は新たな局面を迎えます。視覚情報だけでなく、音やにおい、ライブイベントの臨場感までも加わった、新しいエンタテインメント体験が開かれます。
受身の視聴者から、積極的な参加者へ
世界のあらゆる場所で行われるあらゆるイベントに、その場にいなくても立ち会う方法があるとしたら。これが可能になれば、バーチャル体験やその高度化の夢は大きく広がります。リアルとデジタルの領域が混じり合うことで、私たちは世界最高のエンタテインメントを手にします。そこにあるのは、ほとんどの人にとって、現実の世界では手の届かないエンタテインメントです。
人類は、たえず感情や感覚を共有することを目指してきました。人類史上初の月面着陸や、ネルソン・マンデラの解放といった歴史的瞬間をテレビで放映することも、グラストンベリー・フェスティバルなどの巨大規模の音楽イベントを開催することも、共通の記憶を創り出す方法にほかなりません。さらに、今回のパンデミックを通じて、物理的な距離を縮めなくても経験を共有する方法が急速に取り入れられたことは、社会が新しいつながりの形を模索するきっかけとなり、同時に革新的なアイデアやパートナーシップを加速する結果にもなりました。
ようこそ、新時代のエンタテインメントへ
今後、私たちは今はまだ想像もつかない多種多様なエンタテインメントを手にすることになるでしょう。
フットボール観戦では、ビッグマッチの試合会場のまっただ中の雰囲気を味わうことができます。ゲーム愛好家なら、全く新しいスタイルのゲーミング体験に参加することができるでしょう。コンサートなら、世界中で行われるライブイベントを最前列で楽しみ、舞台裏を覗くことまでできるようになるかもしれません。こうした変化は、単にイベントを体験する方法が変わるというだけにとどまりません。体験そのものがユーザーごとにパーソナライズされ、ユーザー同士が新しいグローバルなコミュニティによって結びつくことになるはずです。テクノロジーやコネクティビティの進化によって、リアルとバーチャルの世界が一つのものになっていくのです。
決定的瞬間を逃さないために
私たちの人生は、さまざまな瞬間を他者と共有することで成り立っています。そして、あらゆる時代に、その時代を象徴する決定的瞬間があります。しかし、そうした瞬間に実際に立ち会えるのは、ごく少数の人に限られています。その他大勢の人たちにとって、大切な人とともに自らも決定的瞬間の現場に居合わせたいと願っても、それは叶わない場合がほとんどです。しかし、いま、こうした状況は変わろうとしています。変化が現実のものとなれば、私たちは二度と、決定的瞬間を逃すことはなくなります。
2030年までに、スポーツをはじめとしたさまざまなイベントで、ボディカメラによる360度ストリーミング中継がごく当たり前のものになるでしょう。〈エクステンデッドリアリティ〉と〈五感でつながるインターネット〉のある世界では、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚と連動するテクノロジーによって、私たちは大観衆に囲まれたイベントの空気感に没入することができます。会場が世界のどこでも問題ありません。大観衆の一員として参加し、声を枯らして選手を応援することができます。そればかりか、選手の視点で試合に入ったり、ボールの感触を味わったり、すべてのパスを追いかけたりすることさえ夢ではないのです。そんな時代がすぐそこまで迫っています。
リモートの体験にスマートテクノロジーがもたらす恩恵が明らかになりましたが、これはまだ始まりにすぎません。スマートテクノロジーを手に実際に現場にいたら、どんな可能性が開けるのでしょうか。
もっと深い体験へ
新時代のエンタテインメントとは、単にその場にいることをバーチャル体験に置き換えるものではありません。イベントに参加するという体験そのものが、大きく変わるはずです。スマートグラスやスマートコンタクトレンズといったデバイスがもたらすエクステンディッドリアリティによって、一人ひとりにとってイベントの見え方が変わる可能性があります。たとえば、新しい角度から追加情報を重ねて表示したり、イベント参加中にリアルタイムで友達にシェアすることが可能になります。
フットボールの試合中、観客は目の前で行われている試合や選手に関するデータをリアルタイムで見られます。ゴールシーンを繰り返し見ることもできます。詳しい戦術分析も表示させることができます。
コンサート会場で、前の人の頭しか見えない状況になったら、即座に最前列からの視界に切り替えられます。
ライブの会場の雰囲気やその場で感じたことを、一緒に来られなかった友達やクラウド上にいる他の人とシェアすることもできます。
自分だけのデジタルツアーを組む
テクノロジーやAIを活用すれば、私たちは世界中の美術館や博物館をめぐる自分だけのツアーを組むことができるでしょう。案内役となる専門家はホログラフィで生成され、こちらの質問に答え、対話の相手にもなってくれます。デジタルツアーなら、作品の前に引かれた線を超えないようにしたり、ガラスケースに指紋をつけないよう気をつけたりする必要はありません。触覚フィードバックを提供するハプティクス技術によって、展示品のデジタルツインに手を触れ、その感触を確かめることができます。テクノロジーによって、こうした新しい体験は、リアルタイムで、しかもホログラムと「リアル」なモノとの区別がつかないほどの完成度で誰もが味わえるものになるでしょう。
広がるビジネスチャンス
エリクソンの顧客にとっては、バーチャルとリアルの境界線が曖昧になることは、さらに洗練された製品やサービスを巨大なコンシューマー市場に届けられるようになるという意味で、絶好の環境と言えるでしょう。テクノロジーが進化し、クリエイターの武器となる創造力も高まれば、無数の新しいビジネスチャンスが生まれます。テクノロジーとクリエイティビティという二つの能力が融合し、多様性に富んだ共通のエコシステムを活用するアイデアを考えることが、新たなチャンスを生み出す原動力となるからです。
「その場にいる」ことの意味が変わるということは、人がコミュニティに参加する方法も、これまでとは変わりうるということです。ブランドは顧客との関係を深め、サービスのユーザーは友達とつながりながらさらに深い体験を求め、アーティストはコンサート会場以外からリハーサルに参加することでパフォーマンスに新たな一面を加えることができるかもしれません。大きな社会的ムーブメントやイベントに参加することも、少人数で記念日を祝うことも、さまざまなサブカルチャーを体験することも自由です。